神戸大学医学部附属病院 総合臨床教育センター神戸大学医学部附属病院総合臨床教育センター

プログラム紹介(歯科)

1.プログラムの名称

神戸大学病院歯科口腔外科卒後臨床研修プログラム    12名

2.研修プログラム

○プログラムの目的と特徴

本プログラムは口腔外科や全身管理を含めた総合的な歯科診療能力を身につけることを目的とする。 神戸大学病院において1年間研修を行うプログラムで、口腔外科を中心とした研修に特に力を入れており、将来口腔外科専門医を目指す物にとって最適のプログラムである。また、本プログラムでは、研修協力施設である加古川歯科保健センターで障害者診療を、加古川白寿苑(高齢者施設)で訪問歯科診療を、短期間ではあるが体験できるようになっている。

○プログラム別参加施設

○指導体制

研修医は、指導歯科医の指導の下で、指導歯科医以外の歯科医(いわゆる上級歯科医)とともに診療チームを形成して研修を行う。 プログラム責任者は、指導歯科医と密接な連携をとり研修歯科医のプログラム進行状況を把握し、適切なアドバイス(相談)を行う。指導歯科医は、担当する分野における研修期間中に研修目標が達成されるよう計画的な指導を行います。また、円滑な研修を遂行するために研修協力施設とも連携し、次のような系統だったサポートを行っています。

1.研修管理委員会

プログラムの管理・調整、研修医の募集・採用、研修施設割振、研修成果の評価等を行います。なお、本委員会には、本院プログラムに所属する研修歯科医を受入れている研修協力施設の研修実施責任者が加わり、各施設相互間の緊密な連携体制を確保します。

2.プログラム責任者

全研修期間を通じて、個々の研修歯科医の指導・管理を行います。

○歯科指導医

神戸大学医学部附属病院

古森孝英 教授 昭和54年卒 
歯学博士
日本口腔外科学会専門医・指導医
日本口腔腫瘍学会暫定口腔がん指導医
日本レーザー歯学会認定医・指導医
日本外傷歯学会認定医
日本がん治療認定医機構暫定教育医
古土井春吾 准教授 平成4年卒 
医学博士
日本口腔外科学会専門医・指導医
日本口腔感染症学会院内感染予防対策認定医
日本がん治療認定医機構暫定教育医
南川勉 講師 平成7年卒 
医学博士
日本口腔外科学会専門医
日本がん治療認定医機構暫定教育医
日本口腔腫瘍学会暫定口腔がん指導医
鈴木泰明 講師 平成8年卒 
医学博士
日本レーザー医学会専門医
日本口腔外科学会専門医
日本レーザー歯学会認定医・指導医
日本顎顔面インプラント学会指導医
明石昌也 特定助教 平成16年卒 
医学博士
日本口腔外科学会専門医
日本顎顔面インプラント学会指導医
長谷川巧実 助教 平成17年卒 
医学博士
日本口腔外科学会専門医
日本顎顔面インプラント学会指導医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医

到達目標

「基本習熟コース」については,研修歯科医自らが確実に実践できることが基本であり,臨床研修修了後に習熟すべき「基本習得コース」については,頻度高く臨床において経験することが望ましいものである。

1,歯科医師臨床研修「基本習熟コース」

【一般目標】

個々の歯科医師が患者の立場に立った歯科医療を実践できるようになるために,基本的な歯科診療に必要な臨床能力を身に付ける。

(1)医療面接

【一般目標】

患者中心の歯科診療を実施するために,医療面接についての知識,態度及び技能を身に付け,実践する。

【行動目標】

  1. コミュニケーションスキルを実践する。
  2. 病歴(主訴、現病歴、既往歴及び家族歴)聴取を的確に行う。
  3. 病歴を正確に記録する。
  4. 患者の心理・社会的背景に配慮する。
  5. 患者・家族に必要な情報を十分に提供する。
  6. 患者の自己決定を尊重する。(インフォームドコンセントの構築)
  7. 患者のプライバシーを守る。
  8. 患者の心身におけるQOL(Quality Of Life)に配慮する。
  9. 患者教育と治療への動機付けを行う。

(2)総合診療計画

【一般目標】

効果的で効率の良い歯科診療を行うために、総合診療計画の立案に必要な能力を身に付ける。

【行動目標】

  1. 適切で十分な医療情報を収集する。
  2. 基本的な診査・(基本的な検査を含む)を実践する。
  3. 基本的な診査所見を判断する。
  4. 得られた情報から診断する。
  5. 適切と思われる治療法及び別の選択肢を提示する。
  6. 十分な説明による患者の自己決定を確認する。
  7. 一口腔単位の治療計画を作成する。

(3)予防・治療基本技術

【一般目標】

歯科疾患と機能障害を予防・治療・管理するために、必要な基本的技術を身に付ける。

【行動目標】

  1. 基本的な予防法の手技を実施する。
  2. 基本的な治療法の手技を実施する。
  3. 医療記録を適切に作成する。
  4. 医療記録を適切に管理する。

(4)応急処置

【一般目標】

一般的な歯科疾患に対処するために、応急処置を要する症例に対して、必要な臨床能力を身に付ける。

【行動目標】

  1. 疼痛に対する基本的な治療を実践する。
  2. 歯、口腔および顎顔面の外傷に対する基本的な治療を実践する。
  3. 修復物、補綴装置等の脱離と破損および不適合に対する適切な処置を実践する。

(5)高頻度治療

【一般目標】

一般的な歯科疾患に対処するために、高頻度に遭遇する症例に対して、必要な臨床能力を身に付ける。

【行動目標】

  1. う蝕の基本的な治療を実践する。
  2. 歯髄疾患の基本的な治療を実践する。
  3. 歯周疾患の基本的な治療を実践する。
  4. 抜歯の基本的な処置を実践する。
  5. 咬合・咀嚼障害の基本的な治療を実践する。

(6)医療管理・地域医療

【一般目標】

歯科医師の社会的役割を果たすため、必要となる医療管理・地域医療に関する能力を身に付ける。

【行動目標】

  1. 保険診療を実践する。
  2. チーム医療を実践する。
  3. 地域医療に参画する。

2,歯科医師臨床研修「基本習得コース」

【一般目標】

生涯にわたる研修を行うために,より広範囲の歯科医療について知識、態度、技能を習得する態度を養う。

(1)救急処置

【一般目標】

歯科診療を安全に行うために、必要な救急処置に関する知識、態度、技能を習得する。

【行動目標】

  1. バイタルサインを観察し、異常を評価する。
  2. 服用薬剤の歯科診療に関連する副作用を説明する。
  3. 全身疾患の歯科診療上のリスクを説明する。
  4. 歯科診療時の全身的合併症への対処法を説明する。
  5. 一次救命処置(Basic Life Support: BLS)を実践する。
  6. 二次救命処置(Advanced Cardiovascular Life Support: ACLS)の対処法をを説明する。

(2)医療安全・感染予防

【一般目標】

円滑な歯科診療を実施するために、必要な医療安全・感染予防に関する知識、態度及び技能を習得する。

【行動目標】

  1. 医療安全対策を説明する。
  2. アクシデントおよびインシデントを説明する。
  3. 医療過誤について説明する。
  4. 院内感染対策(Standard Precautionsを含む)を説明する。
  5. 院内感染対策を実践する。

(3)経過評価管理

【一般目標】

自ら行った治療の経過を観察評価するために、診断及び治療に対するフィードバックに必要な知識、態度及び技術を習得する。

【行動目標】

  1. リコールシステムの重要性を説明する。
  2. 治療の効果を評価する。
  3. 予後を推測する。

(4)予防・治療技術

【一般目標】

生涯研修のために必要な専門的知識や高度先進的技術を理解する。

【行動目標】

  1. 専門的な分野の情報を収集する。
  2. 専門的な分野を体験する。
  3. POS(Problem Oriented System)に基づいた医療を説明する。
  4. EBM(Evidence Based Medicine)に基づいた医療を説明する。

(5)医療管理

【一般目標】

適切な歯科診療を行うために、必要となるより広範囲な歯科医師の社会的役割を理解する。

【行動目標】

  1. 歯科医療機関の経営管理を説明する。
  2. 常に、必要に応じた医療情報の収集を行う。
  3. 適切な放射線管理を実践する。
  4. 医療廃棄物を適切に処理する。

(6)地域医療

【一般目標】

歯科診療を適切に行うために、地域医療について知識、態度及び技能を習得する。

【行動目標】

  1. 地域歯科保健活動を説明する。
  2. 歯科訪問診療を説明する。
  3. 歯科訪問診療を体験する。
  4. 医療連携を説明する。

(7)全身管理

【一般目標】

有病者に対して安全な歯科診療を実施するために、全身疾患への対処法に関する知識、態度、技能を習得する。

【行動目標】

  1. 血液検査所見を的確に評価する。
  2. 心電図所見を的確に評価する。
  3. 静脈確保を確実に実施する。
  4. 全身疾患を有する患者に対して歯科治療を行う際に、的確な全身管理を実施する。
  5. 他科医師に的確に対診を行う。

(8)症例呈示

【一般目標】

チーム医療の実践と自己の臨床能力向上に不可欠な症例提示と意見交換を行う。

【行動目標】

  1. 症例呈示と討論を実践する。
  2. 学会や研究会の発表資料作成の補助を行う。
  3. 臨床症例に関するカンファレンスや学術集会に参加する。

(9)歯科口腔外科高頻度治療

【一般目標】

一般的な歯科口腔外科疾患に対処するために、高頻度に遭遇する症例に対して、必要な臨床能力を身に付ける。

【行動目標】

  1. 埋伏歯抜歯を的確に実施する。
  2. 埋伏歯抜歯を的確に実施する。
  3. 顎関節症の診断と保存的治療を的確に実施する。
  4. 全身麻酔下手術の介助を的確に実施する。

(10)障害者歯科治療

【一般目標】

障害者歯科治療に関する専門的知識を習得する。

【行動目標】

  1. 脳性麻痺、発達遅滞、自閉症、ダウン症などの先天性障害について理解する。
  2. 知的障害者に歯科治療を行う際の行動管理法の種類やその適応について説明する。
  3. 障害者歯科治療を実践する。

プログラム修了後のコース

1アドバンスドコース:
神戸大学病院でさらに1年間口腔外科を中心とした研修を行う。研修医の給与が支給される。定員は若干名。
2.大学院進学コース:
神戸大学大学院医学研究科(博士課程4年間)に進学する。入学試験があり、授業料が必要。定員は若干名。
3.その他:
研究生として口腔外科を中心とした研修を行うことも可能。授業料が必要。定員は若干名。

研修環境

○学習環境

○アメニティ

研修医の処遇

1. 職名 医員(研修医)  国立大学法人神戸大学非常勤職員就業規則を適用
2. 勤務時間 週40時間勤務  8時30分~17時15分
3. 休日 土曜日・日曜日及び法令に規定された休日(年末年始を含む)
4. 休暇 年次休暇:採用時に3日、採用から6ヶ月経過後に7日 夏季休暇:3日間
5. 宿直 なし(希望者には自主的な時間外診療の経験機会を提供する)
6. 給与 日給額(勤務8時間につき) 10.000円
このほか、本学規定により臨床研修手当(月額100.000円)、通勤手当を支給。
なお、臨床研修手当には、特殊勤務手当、超過勤務手当、休日及び夜勤手当並びに宿日直手当を含む。 (住居手当、扶養手当、退職手当及び賞与の支給はなし)
前年度実績:月額約30万円(税・手当込)
7. 宿舎 なし(大学生協から斡旋を受けることが可能)
8. 保険・年金 健康保険、厚生年金、雇用保険、労災保険適用あり
9. 医師賠償
責任保険
大学病院において加入
10. 学会参加
補助
学会で発表する場合については、旅費(上限あり)及び学会参加費を支給。
11. 食事 職員食堂あり(有料)

*処遇は平成28年1月1日現在における本学規定による

*注 意
本院では研修歯科医のアルバイトを禁じている。
本院の指導に反してアルバイトを行った場合には、研修延長等の厳正な指導が行われる。